環境に配慮した緩衝材

環境配慮型の緩衝材

箱の中で商品が動かないよう、商品と箱との隙間を埋めたり、壊れやすいものを包んだりするために使用される緩衝材。商品や配送方法、目的に合わせた様々な素材のものがありますが、ここでは環境に配慮した緩衝材についてまとめました。具体的にどういった素材であれば環境に優しいのかや、環境のために緩衝材を工夫した事例について紹介しています。

どんな緩衝材が環境に優しいの?

環境に優しい緩衝材として、自然由来の成分から出来たものや、ゴミを減らすため再利用原料を使用したものなどが挙げられます。ここでは3つのタイプについて紹介します。

  • 自然由来の成分からできたもの
  • 配合する樹脂原料を減らしたもの
  • 再生可能な原料を使ったもの

自然由来の成分からできたもの

使用後ゴミとして処理する際の二酸化炭素量を減らせる、自然由来の成分を使用した緩衝材。例として、トウモロコシのでんぷんを用いた緩衝材もあり、これを焼却処理する場合に発生する二酸化炭素の量はこれまでの石油系緩衝材に比べおおよそ3分の1に抑えられます。こういった成分でつくられたものは、土の中に埋めて処理しても微生物の働きで水と二酸化炭素に分解され、もう一度自然に還るため環境負荷を減らせるのです。

他に、サトウキビ由来のバイオ原料を使用しているものも。こちらも廃棄の際に排出される二酸化炭素を削減します。またこういった製品は、「主原料(植物)は育っている間二酸化炭素を吸収するので、廃棄時に二酸化炭素を排出しても、実質プラスマイナスゼロとみなせる」と捉えられる、カーボンニュートラルな製品とも呼ばれます。

配合する樹脂原料を減らしたもの

緩衝材に配合する、樹脂原料の比率を抑えることで、焼却処理の際に発生するカロリーの抑制に成功している素材もあります。原料にコーンスターチを用いることで、これまでの樹脂製発泡材と比較して、処理の際の二酸化炭素排出量を抑えることが可能に。使用済み緩衝材の廃棄の際にかかる環境負荷を減らせます。

再生可能な原料を使ったもの

ゴミの廃棄量を削減するために、プラスチックごみゼロを目指し、既に使用された材料を使った梱包材が一例として挙げられます。自社内での緩衝材製造時に出る余り部分を使用する場合や、客先から使用済みの材料を回収しての再利用をしている場合が考えられます。

回収後分別し、再生利用できる原料として加工。それを基に緩衝材・梱包材を製造するというように、循環する図を構築。結果としてリサイクルの輪が広がり、環境負荷の軽減に繋げられます。

環境に優しく!緩衝材を工夫した例

脱プラスチック事例

精密機械の梱包材の仕様を見直し、素材と形状を変更。従来ではウレタンフォームを利用し商品1台に対して全面を保護していましたが、プラスチック使用量を抑えるため、緩衝材として段ボールを検討。形状を研究し、落下試験でも基準を満たしました。結果としてリサイクル可能になり、1台当たりの材料コストを82%抑えることに成功しています。

脱炭素事例

これまで発泡プラスチックを使用していたところ、段ボール材の緩衝材に置き換え。落下試験に合格するため構造の変更も必要でした。開発に成功し、結果として年間の二酸化炭素排出量を発泡プラスチック材使用時に比べ57%削減しました。