パルプモールドとは

ここではエコな緩衝材である「パルプモールド」を紹介します。メリットとデメリット、どのような種類がありどんな用途に使えるのかを解説しているので、ぜひ参考にしてください。

パルプモールドとは

緩衝材などに多用されるパルプモールドは、立体の紙成形品。ザラザラっとした手触りが特徴です。

原料となるのは、新聞や雑誌、段ボール、印刷用紙といった古紙などの植物繊維。これらの原料を水で溶かし、絡み合わせたものを金型ですきあげるか、金網ですいたものを乾燥して作られます。原料が紙であるため、紙の特徴である通気性や保水性を保持しており、柔軟な形状にも優れています。

代表的な使用用途に、卵パックや果物トレー、プリンターインクや小型家電の緩衝材などがあります。

パルプモールドのメリット

パルプモールドのメリットは、大きく分けて以下の5つあります。

  • 自然地球環境に優しいエコ製品
  • 用途が豊富
  • 通気性、保水性に優れている
  • 緩衝性がある
  • 保管に場所をとらない

1つ目に自然地球環境に優しいエコ製品であることです。使用済みの古紙を原料としているため、リサイクル率100%な上、使用後には繰り返し再製造、再使用できます。また、ゴミとして捨てられた場合も、土に還るので地球にやさしいといえるでしょう。

2つ目は、使用用途が豊富なことでしょう。工業製品から電化製品、食品用の緩衝材としてだけでなく、商品パッケージや種まきポットなどにも活用できます。

3つ目に、紙ならではの通気性と保水性に優れていることです。卵や果物の緩衝材として使用すれば、損傷や品質保持に役立つでしょう。

4つ目として、エコながらも緩衝性がある点です。クッション性と耐荷重性は化石燃料系緩衝材にも劣りません。

5つ目は、保管時にかさばらないこと。積み重ねが可能なので、場所をとりません。

パルプモールドのデメリット

一方のパルプモールドのデメリットは以下の3つです。

  • 水分に弱い
  • 復元しづらい
  • 重量がある

1つ目は原料が紙であるため、水分を含むと形状が維持できないことです。2つ目は、加圧などにより一度形が崩れると元に戻しづらいこと。3つ目は、軽量さが魅力の発泡スチロールと比較すると重量が重くなる点でしょう。

パルプモールドの種類と用途

一般的なパルプモールドの種類と用途について紹介します。

高荷重梱包用パルプモールド

Thick wallと呼ばれるパルプモールドで膜厚5~10mmと、分厚く耐荷重性が高いのが特徴です。製造工程では、プレス成型をすることなく乾燥させて固めるため、外側は荒れた質感です。機械設備や自動車部品といった重量物向けの緩衝梱包材として活用されています。

食品、軽量品梱包用パルプモールド

Transfer moldと呼ばれる成型方法で作られ、膜厚が3~5mm程度。製造工程で二つの金型に挟み込むため、表も裏面もなめらかな仕上がりが特徴です。鶏卵用のトレイ、家電、医療機器などの緩衝梱包材として使用されています。

薄型パルプモールド

Thermoformed moldで成形される薄型パルプモールドの膜厚は1~3mmと薄型です。より薄く、複雑な形状に成型されているのが特徴で、コンシューマーエレクトロニクス製品、化粧品用パッケージなど、デザイン性が高い製品に使われています。

パルプモールドの加工方法

パルプモールドの加工方法について順を追ってみていきましょう。

  • 1.原料となる紙や繊維をパルパーと呼ばれる機械に投入する
  • 2.原料は、水と混ぜられ、巨大は刃物で粉砕される
  • 3.粉砕された材料が水と混ざり、ドロドロの液体材料に加工される
  • 4.遠心分離やスクリーンフィルターなどでろ過し、異物を取り除く
  • 5.異物が取り除かれた水とパルプ繊維の混濁液を材料槽に流し込む
  • 6.混濁液が入った材料槽に、表面が金網状になった賦形用の金型を浸漬する
  • 7.金網表面に積層したパルプ繊維の上にプレス型を被せ、水分を絞り出す
  • 8.プレス型に転移したパルプ材をコンベアで乾燥炉へ入れる