緩衝材の種類

緩衝材といっても、種類はさまざま。それぞれの緩衝材の特徴を知り、使う目的に合った緩衝材を使うことが大切です。そこで、ここでは以下の6種類の緩衝材について詳しく解説します。種類ごとの特徴や使用におすすめの場面についても紹介しているので、ぜひ商品選びの参考にしてくださいね。

  • 気泡緩衝材(エアキャップ/プチプチ)
  • エアーピロー型緩衝材(エアークッション)
  • 紙緩衝材(ペーパー)
  • バラ緩衝材
  • ウレタン
  • 発泡プラスティック
  • フィルム

気泡緩衝材(エアキャップ/
プチプチ)

気泡緩衝材は、2枚のポリエチレンシートで作られています。円柱状の突起のある1枚のシートにもう1枚を重ねることで、空気を封じ込めて生じる空気圧を利用して緩衝材として使用。気泡緩衝材は軽くて柔らかく、クッション性があるので、多くの場面で利用されています。

プチプチとは?

プチプチ

引用元:川上産業株式会社
(https://www.putiputi.co.jp/products/841)

プチプチとは、川上産業株式会社が登録した気泡緩衝材の商標のことです。川上産業は2020年に毎年8月8日を「プチプチの日」として設定しました。突起を2つ合わせた形がアラビア数字の8に見えることや、突起をつぶすときの音が「パチパチ」ということから8月8日を選んだとのこと。また、環境に配慮し、再生原料を80%以上使用しています。

参照元:川上産業株式会社(https://www.putiputi.co.jp/products/841

参照元:特許情報プラットホームj-platpat(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/s0100

気泡緩衝材(エアキャップ/
プチプチ)の種類

気泡緩衝材には、さまざまな種類があります。主に気泡の大きさや構造で種類分けすることが可能。気泡の大きさはメーカーによってさまざまな名称がありますが、ここでは小粒・標準粒・大粒とします。構造は「2層タイプ」と「3層タイプ」があります。

小粒

小粒

引用元:川上産業株式会社
(https://www.putiputi.co.jp/products/841)

メーカーによって多少の違いはありますが、一般的に小粒のものは、直径約7mmで粒高約2.5mmとなっています。粒が小さいので、より柔らかくて扱いやすいのが特徴です。

標準粒

標準粒

引用元:川上産業株式会社
(https://www.putiputi.co.jp/products/841)

メーカーによっての違いはありますが、一般的に標準粒のものは、直径約10mmで粒高約3.5mmとなっています。よく目にする気泡緩衝材はこの大きさのものが多いです。

大粒

大粒

引用元:川上産業株式会社
(https://www.putiputi.co.jp/products/841)

メーカーによって多少の違いはありますが、一般的に大粒のものは、直径約31mmで粒高約14mmとなっています。粒が大きいため厚みがあり、商品を包むのにはあまり向いていません。商品の下に敷いたり、梱包箱との隙間を埋めたりするのに適しています。また、重量品や大きめの電化製品の保護にも使えます。

2層タイプ

一般的な気泡緩衝材はこのタイプ。ポリエチレンシートに気泡のあるポリエチレンシートを重ねています。

3層タイプ

2層タイプの気泡緩衝材の気泡面に、もう1枚ポリエチレンシートを重ねたタイプ。2層タイプよりも強度が強いのが特徴です。両面が平らになっているので、裏表を気にしないで使用できます。

気泡緩衝材(エアキャップ/プチプチ)梱包に向いている商品

軽くて柔らかく、クッション性がある気泡緩衝材は、壊れやすい商品の梱包に向いています。家電製品や家具はもちろん、DVDや食器類などのデリケートな商品の梱包にも使用できます。

気泡緩衝材(エアキャップ/プチプチ)の使い方のポイント

包む品物によって凸凹の内側・外側を使い分ける

気泡緩衝材は空気の入った凸凹のある面が表と思われがちですが、実は裏表は特に決まっていません。また、クッション性の高そうな凸凹面を内側にしたほうが衝撃を緩和できるイメージもありますが、どちらを内側にしても衝撃を緩和する性能に差はないそうです。

ただし、包む品物の形や材質によっては凸凹面を外側にする必要があります。たとえば品物の表面に装飾がある場合、気泡緩衝材の凸凹が装飾に引っかかってしまい、品物が破損する可能性あり。また、デリケートな品物だと、凸凹面を内側にしてしまうと圧迫跡がついてしまうこともあります。

そのため、品物を包む際は、形や材質に注目したうえで、どちらの面を内側にするか検討しましょう。

壊れやすい部分は二重もしくは別の緩衝材で補強する

コップやグラスの持ち手のような細い部分は、衝撃に弱く、壊れやすくなっています。そのため、細い部分がある品物を包む場合は、気泡緩衝材を余分に巻いたり別のポリエチレンシートでしっかり包んだりしながら、補強してあげましょう。

包んだ品物を箱に梱包して隙間ができてしまった場合も、エアークッションやバラ緩衝材などを使って隙間を埋めます。隙間を埋めることで品物が固定され、品物を衝撃から守るのにより効果的です。隙間埋めに使える緩衝材が手元にないときは、新聞紙を丸めて埋めたり、シュレッダーで裁断した紙をビニール袋などに入れてクッション代わりにしたり、といった方法もあります。

品物と密着するように均一な厚さで包む

品物と気泡緩衝材の間に隙間があると衝撃を緩和する効果が薄れてしまうため、品物としっかり密着するように包みましょう。また、厚みに差があると薄い部分が衝撃を受けやすくなるので、衝撃に弱い部分を補強する場合を除いて、全体の厚みが均一になるように包むことが大切です。

粘着力が強い透明なテープでとめる

輸送中に気泡緩衝材が品物から外れてしまわないように、気泡緩衝材をとめるテープは粘着力が強い透明なテープを使用しましょう。特にビニール製のテープは、ポリエチレン製の気泡緩衝材との相性が良いのでおすすめです。

マスキングテープのような粘着力が弱いテープは、気泡緩衝材をとめるのには向かないため、しっかりと固定できる粘着力の強いテープを選びましょう。

エアーピロー型緩衝材(エアー
クッション)

エアーピロー型緩衝材

引用元:マールス株式会社
(https://www.malus.co.jp/service/smartpack-sm02/)

長方形のビニール袋に空気が入った、小さな枕型の緩衝材。エアークッションと呼ばれることもあります。フィルムに空気を入れるだけで簡単に完成。主に商品と箱との隙間埋めに使用されます。自分で空気を入れるタイプもあれば、最初から空気が入っているタイプもあります。サイズもたくさんあり、商品や箱の大きさに合わせてサイズの選択が可能。

エアーピロー型緩衝材(エアークッション)のメリット

 

入ったものとダンボール箱の隙間を埋めて固定するのにぴったりです。サイズも小から大まであり高い耐久性もあります。すぐに利用したいなら空気を入れているタイプ、専用機器を使い自分で空気を入れるタイプもあります。EC、通販サイトでも採用されることが多いです。

エアーピロー型緩衝材(エアークッション)のデメリット

 

空気を入れたまま長期保管は向いていません。空気が抜けてクッション性がなくなるからです。空気を入れる製造機も寿命があります。使えなくなったときのために予備機を用意したほうがいいでしょう。当然その分のコストもかかります。

特徴別におすすめを紹介!
緩衝材製造機3選を見る

紙緩衝材(ペーパー)

紙緩衝材(ペーパー)

引用元:ストロlパック
(https://www.storopack.jp/製品情報/柔軟な保護梱包材/ペーパー緩衝材/paperplusr-papillon)

紙を使った緩衝材。ペーパー緩衝材と呼ばれることもあります。紙は環境にもやさしく、燃えるゴミや資源ゴミとして廃棄できることから、注目されている素材です。紙緩衝材のメリットはコストの安さと保管のしやすさ。ちぎったり丸めたりして、簡単に梱包できます。再生可能なクラフト紙やクッションペーパーなど、さまざまな種類があります。クッションペーパーは梱包するときに網目状に広げて使用する緩衝材。不要になったダンボールを使って作ることも可能。紙緩衝材は商品の隙間埋めに使用できます。

紙緩衝材(ペーパー)のメリット

緩衝材の中でコストがかからない部類です。再生紙のものが多いため、環境に優しいのもメリットでしょう。作業効率を優先するならカット済みのシートタイプ、コストを考えるならロールタイプから選べます。厚みもないため保管も楽。吸湿性により、湿度に弱い製品の梱包や高温多湿のエリアへ送るのにぴったりです。

紙緩衝材(ペーパー)のデメリット

ダンボール箱と中に入れるものとの間にできる隙間が大きければ、その分、量を使わなければなりません。結果、コスト面での強みが薄れる場合もあります。紙ですから、冷蔵するものや冷凍品の緩衝材には向いていません。

紙パッキン・ウッドパッキン

紙パッキンは紙を細く裁断し、ウッドパッキンは木材を細かく裁断しているのが特徴です。丸めて隙間を埋める、ものを包む場合でも活躍します。カラーバリエーションが豊富で装飾性が高く、高級感もあってギフト用の梱包や緩衝材で採用されることも多いです。

紙パッキン・ウッドパッキンのメリット

 

高級感があり、カラーバリエーションも豊富なためギフトやプレゼント用途にぴったりです。商品に合わせたカラーならより中のものを演出できるのです。また、吸湿、放湿性が高いため、湿度に弱いものを梱包するのにも適しています。

紙パッキン・ウッドパッキンのデメリット

緩衝材としてのクッション性は高くないです。そのため衝撃に弱く、食器や花瓶やワインや酒といったビン類、かぐや家電製品など壊れやすいものの梱包には向いていません。紙製ですから、冷蔵ものや、冷凍品を対象とした緩衝材にも向いていないです。

バラ緩衝材

バラ緩衝材

引用元:ストロlパック
(https://www.storopack.jp/製品情報/柔軟な保護梱包材/バラ緩衝材/)

粒状の緩衝材。一般的にはまゆのような形をしていますが、丸形や歯車型など、さまざまな形や大きさのものがあります。他の緩衝材と比べると大きさが小さく、クッション性があるので、複雑な形をした商品と箱との隙間埋めにも使用できます。バラ緩衝材の原料は、コーンスターチとポリエチレンなどの合成樹脂の2つ。

コーンスターチを使ったバラ緩衝材

コーンスターチはとうもろこしを原料とするデンプン。そのため環境にやさしく、有毒ガスも出ないため、燃えるゴミとして廃棄できるのが特徴です。つぶれやすいので、軽い商品の梱包に向いています。

合成樹脂(ポリエチレンなど)を
使ったバラ緩衝材

合成樹脂を使ったバラ緩衝材は、水に強くつぶれにくいのが特徴。重量品の梱包にも使えます。

バラ緩衝材のメリット

バラ緩衝材は主原料がコーンスターチのため、焼いても有毒ガスが出ないことから環境にやさしいです。クッション性も高く、ものとダンボール箱の隙間のサイズや入れるものの形状も関係なく埋めれます。合成樹脂製なら、よりつぶれにくく重量のある製品の梱包にぴったりです。

バラ緩衝材のデメリット

合成樹脂製ならつぶれにくいですが、コーンスターチやリサイクル紙のバラ緩衝材の場合、やわらかくてつぶれやすいのがデメリットです。そのため重量物の緩衝材には向いていません。梱包をしても動くため、しっかり固定したい用途にも向いていないです。

ウレタン

ウレタンは柔らかい性質で、マットレスや枕などにも使用されています。一般的にウレタンと呼ばれていますが、正式名称はポリウレタンです。発泡ポリウレタンはウレタンフォームのこと。ポリウレタンに発泡剤を混ぜて発泡させ、化学反応により硬化させたものです。発泡ポリウレタンは商品の形に合わせて膨らませることができるので、隙間埋めと商品保護の両方に使用できます。

ウレタン緩衝材製造機一覧を見てみる

発泡プラスティック

発泡ポリスチレン

発泡ポリスチレンは、発泡スチロールという名称で知られている緩衝材です。製法によって大きく3つに分けることができ、1つ目が魚箱や保温・保冷箱などの用途で使われる「ビーズ法発泡ポリスチロール(EPS)」。発泡スチロールと聞いて多くの人が思い浮かべるのがビーズ法発泡ポリスチロールで、断面に膨らんだ発泡ビーズによる小さなつぶつぶがあるのが特徴です。

2つ目が、カップ麺の容器や食品トレーなどに使われる「ポリスチレンペーパー(PSP)」。発泡ポリスチレンは90℃程度の熱で溶けてしまうため、カップ麺の容器として使われる場合は耐熱性の低さを補うためにポリ塩化ビニルやポリプロピレンなどのシートで表面を覆われています。最後の3つ目が「押出ポリスチレン(XPS)」。スタイロフォームという商品名で販売されており、緩衝材としてではなく主に建物の断熱材として使用されています。

発泡ポリエチレン

発泡ポリエチレンは、精密機器の緩衝材や果物の包装材として使用される緩衝材です。桃やリンゴなどの果物を保護する網状の緩衝材と言うと、イメージしやすいかもしれません。旭化成が販売しているサンテックフォーム®にも、発泡ポリエチレンが使用されています。発泡ポリエチレンは柔軟性が高く加工性にも優れているため、保護したい製品や商品の形状に合った加工が可能です。また、耐薬品性や静電防止を備えたタイプもあり、高機能の緩衝材と言えるでしょう。そのほか、繰り返し使用しても緩衝性能の変化が少なく、割れたり欠けたりもしにくいため、通い箱の内装材にも適しています。何度でも再利用できることから、環境に優しい緩衝材として期待されている資材です。

発泡ポリプロピレン

発泡ポリプロピレンは、エペラン-PP®という商品名で知られる緩衝材です。見た目は発泡ポリスチレンと似ていますが化学構造が異なり、発泡ポリスチレンよりも耐熱性に優れているのが特徴。発泡ポリプロピレンは130℃程度まで耐えられることから、コンビニやスーパーなどにある電子レンジで加熱可能な弁当容器によく使用されてます。

発泡ポリプロピレンは耐油性にも優れており、油の付いた機械部品の梱包・再利用も可能。また、軽量で衝撃吸収力が非常に高いため、乗用車のバンパーやドアの内側、シートなどにも多く使用されています。そのほか、スポーツ用品や土木資材などにも使われ、活躍の場が幅広い緩衝材です。

フィルム

エアー緩衝材を作るときに使用するものです。ポリエチレンを材質とするものが多いです。一般的なビニール袋のようなものから凸凹のあるバブル仕様のものまで形状もさまざま。ミシン目がついていて簡単に切り離せるものや環境にやさしいものもあります。